はりねずみの調理室

「創ることで学ぶ」研究者の、日々の調理blogです。

冷凍卵でつくるスコッチエッグ

料理というのは、その過程において、様々な旅をすることができます。

今回は時間の旅をします。

 

私がスコッチエッグという料理に出逢ったのは、小学校1年、給食の時でした。メンチカツの中にゆでたまごが入っているというのは、当時私に衝撃を与えました。以来、年に2回程度出るそのメニューは、私が給食の中で最も好きなものでした。しかし、当時残念だったのは、スコッチエッグ半分が1人分の配当だったことです。つまり、最初から切ってあるので、大きい丸ままの1個を割るところをやってみたいというのがささやかな夢でした。

 大きくなって、そんなことはすっかり忘れ、昨年、伊勢丹の催事でたまたま、スコッチエッグを見つけ、買ってみました。すると、中の卵がゆでたまごではなく、半熟でとろとろしているではありませんか。そこでいろいろ調べて行き着いたのが、「冷凍卵」という調理法です。

 

ということで、今回の主役は、冷凍卵です。ジップロックに卵を入れて1日以上凍らせます。卵が凍って膨張し殻が割れますので必ず何か袋に入れて冷凍してください。このような処理をすることにより、黄身がとろとろになります。

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では、早速、冷凍卵を使ってスコッチエッグを作っていきます。パン粉をつくります。余って冷凍していたフォカッチャを解凍し、冷蔵庫に余っていたセージと一緒にフードプロセッサーにかけます。

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程よい塩加減のパン粉ができました。

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パン粉を牛挽肉に混ぜ塩を加えます。この牛挽肉は、先日のサルティンボッカに使った残りです。

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よくこねます。

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冷凍卵を剥いてみましょう。流水に10秒もあてるとすぐに殻がつるりと剥けます。

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肉だねで冷凍卵をつつみます。

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大きな球体ができました。

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小麦粉をまぶし、溶き卵をつけ、もう1度小麦粉をまぶし、溶き卵にくぐらせ。

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最後にパン粉をつけます。

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160度のオリーブ油で10分、転がしながらゆっくりじっくり揚げます。二度揚げしてもいいかもしれません。

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できました!!

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割ってみます。地球の断面みたい。

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あれ??白身はどこに行っちゃったんだろう?

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かくして、「スコッチエッグまるまま1人で作って食べたい」は完遂されました。

ソースをかけて食べました。ソースが白身の消えちゃった部分にはまって絶妙な感じ。冷凍特有のふわぷに食感が、主張のある肉だね、フワカリな手作りパン粉の食感とあいまって美味しかったです。しかし白身が消えてしまったことについて議論が必要です。冷凍卵に小麦粉をはたいてから肉だねに包めば、高温で白身が消えてしまう問題が解決しそうです。黄身だけを包むという考え方もありますが、ここはやはり、白身も使う方のアプローチで再度やってみたいと思いました。

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冷凍卵、次はココットと天ぷらをやってみたいです。冷凍で変わるのはあくまでも食感であり、コクが増すわけではないとわかりました。活かすには、食感の妙を追求できる調理法がよさそうです。

 

冷凍卵レシピ第二弾はこちらから。

harinezumi-recipe.hatenadiary.com

 

その他、参考URL

news.cookpad.com

cookpad.com

syufu-tatu.com