はりねずみの調理室

「創ることで学ぶ」研究者の、日々の調理blogです。

【コラム】もう少しだけ頑張る

人生はマラソンだと思っている。マラソンしたことないけど。ホルンを吹くために、中学のとき肺活量を上げる目的で水泳をして、1600から3000台まで引き上げた過去がある。テクニックどうこうより、息が続かないと夏場や立っての演奏が難しい。

 研究を続けたいなら、全ての生活をうまいことトレーニングにしてしまう必要があるし、いかにしてちょっとでも休むかということに頭を使いたい。

例えば、帰宅したてで疲れているときそのまま寝てしまうのは楽だけれど、風呂に入って髪を洗いその間に洗濯機を回して煮込みをして髪を乾かしながら翌日の調理をし米まで研いでしまえば、翌日の心配はない。翌日は今日の先払いがあるのでめいっぱい仕事ができる。疲れているときに頑張っておけば、明日がフルで使える。

 

ちょっと疲れていてもできること、それでもできる範囲の料理にしておく。

エアポートリムジンから降りて、スーツケースがあるからちょうどいいので見切りの野菜と半額のハムカツと、普段重たくて買いたくないものを買ってしまう。どうせキャスターがついているんだから。そして、頭を使う。

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できあいのハムカツをそのまま明日食べるのは味が劣化している。だからホワイトソースでハムカツを煮て、チーズをかけて焼く。これなら衣のさくさく感がなくても、惣菜としていけるだろう。

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仕上げに黒胡椒とオレガノを振る。

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ちなみにこの料理は、イタリアンで食べたエミリア地方のカツレツにインスパイアされたもの。

harinezumi.hatenablog.com

すまない、出来たてを食べさせられなくて。

すまない、いつも一緒に夕飯を食べてやれなくて。

すまない、いつもあちこちでかけて留守番させて。

 

家族にそう思いながらも、それでも私は自分が一番優先したいことを研究することだと決めたので、自分が研究し続ける道はどこにあるのか、もう少しだけ、もう少しだけできることは何か、といつも考えている。